建築や暮石に使用される石材には、国内外に多様な種類があります。
ここではよく使用される石の性質や特徴をご紹介いたします。
10回目は淡緑色と淡黄褐色が特徴的な「竜山石」です!
●淡緑色と淡黄褐色の竜山石
兵庫県高砂市伊保町竜山で産出される石材です。別名、印南石・宝殿石とも呼ばれる、淡緑色・淡黄褐色の2種類がある凝灰岩です。
竜山石という名の由来は、過去に宝殿山に竜の顔に似た岩石があったことからきているそうです。
なお、その色調によって、「青竜石」「黄竜石」「赤竜石」と分けて呼ばれています。見ためは栃木県の大谷石と似ていますが、石質はそれよりも硬いです。
●石垣・近代建築・モニュメント、幅広く使用
耐火性に富み、風化しにくい性質があります。軟質であるため、加工が容易な石材です。
1700年もの間採石されてきた、長い歴史をもつこの石は、古代には、古墳時代の石棺に、使用されてきました(畿内を中心とした巨大な前方後円墳に使用されています)。
また姫路城の石垣にも用いられています。その後、大阪住友ビルの外装をはじめ、国会議事堂や帝国ホテルなど、明治以降の近代建築に利用されてきましたが、御影石の採掘・加工技術の進歩に伴い、今日では土木石材に利用されることが多いです。
その他、河川や公園などの石垣、モニュメント、建築用、造園用など幅広く使用されています。
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