建築や暮石に使用される石材には、国内外に多様な種類があります。
ここではよく使用される石の性質や特徴をご紹介いたします。
8回目は、自然の肌合いと高級感のある黒色が特徴の「玄昌石」です!
●宮城県産の黒い粘板岩「玄昌石」
玄昌石は、「スレート(粘板岩)」の一種で、泥岩が層状に堆積した石です。
色が黒いため「ブラックスレート」とも呼ばれます。
国内では、宮城県の登米市登米町、石巻市雄勝町、女川町で産出されます。
海外ではポルトガル産のものがよく使用されます。
色は濃いグレーですが、水に濡れるとさらに黒さが鮮明になります。
●外装や硯石にも、身近で見られる玄昌石
玄昌石は、屋根材や床材の素材として古くから使用されてきました。
吸水性が低い(0.45%)ので汚れも染み込みにくく、耐候性に優れるので玄関にも使用できます。外装としても活用可能な石材です。
身近な使用例でいうと、習字の際の硯石は、玄昌石で出来ているのです。
高級感あるその風合いは、和風建築にも洋風建築にもよく合います◎
●自然の肌合いを味わう
肌合いがとても特徴的で、大理石や御影石のように表面加工を行うのではなく、割肌の自然のままの状態で使用されるのが一般的です。表面を触ってみると、ボコボコとしています。
ただ、加工の際に表層部の剝離が激しいため、玄昌石に適した刃を使用して切断することが必要です。
時間の経過とともに、徐々に白っぽくなっていくので、水洗いなどを定期的にしてあげると、綺麗に保つことができます。
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