礎盤石
礎盤石(そばんせき)とは、礎石(沓石)の上に置かれ、柱を支える石です。禅宗様の寺院建築に取り入れられることが多い装飾石材です。柱を入れ込むためのホゾ穴が中央にあることが一般的です。基礎と緊結させるために、中心に貫通孔を設け、ステンレス丸鋼などで固定させる場合も多いです。また、左右に木の横材を差し込むために、切欠き加工がされている場合もあります。
400角程度の大きさがあるものは、重さが100㎏を超えることもあります。そのため、トラッククレーンを使用した施工や、現場の状況によっては三又を使用して据え付けます。前述の木の横材を差し込む場合には、横材を差し込むと同時に石を据え付ける必要があるため、宮大工と一緒に仕事をすることもあります。
礎盤は社寺の本殿や拝殿などの建物の土間部分に据えられる、仕上げ材の石です。そのため、参拝者の目が向きやすく、装飾的な要素を備えた礎盤も多いです。形は丸型の場合もあれば、立方体の場合もあります。石の仕上げは、小叩きやビシャンが一般的ではありますが、水磨きを施すこともあります。
増設の際に、既存の礎盤石に必要な横材用の溝を入れました。横材に合せて隅をかけて、木の柱を傷つけないように石材のみ切っていきます。新設以外のご相談もお気軽にどうぞ。